本当の日記の書き方を知れば、今日から日記を書きたくなる
・新たな 気持ちで、と元旦から書きはじめたのに、 一週間もしないうちに放り出してしまった日記帳があなたの机にもあるのではないだろうか?なぜ続かないのか?それは「書き方」を知らないからだ。
表三郎『日記の魔力』(サンマーク出版、2004年)より引用、以下引用は特に断りがない限り日記の魔力からの引用です。
こんにちは、りゅうです。
日記は続かないものだ。ぼくもそう思っていました。
だけど、表先生の『日記の魔力』(サンマーク出版、2004年)という本に出会ってから考えが変わりました。
この本を読んでから、ぼくは日記を書き始めました。日記を書き続けて7年間続いています。
最初は本に書いてあるとおり淡々と事実を日記として綴っているだけでしたが、たびたび読み返すことで、自分の仕事・家庭・人生に対する考え方を客観的にとらえられるようになりました。
ぼくは一度転職を経験していますが、その際も日記が大いに役に立ちました。今回はこの日記の魔力のエッセンスをお伝えしたいと思います。
- 1.日記の既成概念をぶち壊す
- 2.日記に感想を書く必要はない
- 3.人は忘れる生き物。日記はセルフイメージにも大きく影響する
- 4.「ふつうの人」などいない!
- 5.マイナスはダメ!プラスの言葉を使え!
- 6.大切なのは文章力ではなく「事実」を具体的に記録すること
- 7.日記はテキストファイルで書くこと
- 8.1年に2度以上、印刷して棚卸する
- まとめ
1.日記の既成概念をぶち壊す
・勉強に効果的な方法があるように、日記にも役に立つ「書き方」や「読み方」というのがあるのだ。
・日記は書くものであると同時に、いや、それ以上に読むものなのだ。
ぼくたちは日記というものを小学生くらいから知っています。夏休みの宿題にもあったはずです。
そこに記されているのは「日付」「天気」「やったこと」「感想(楽しかった、大変だった)」といったもの。
小学生の宿題にしてはいいかもしれませんが、大人になったらこの書き方は役に立ちません。天気は、天候に影響される仕事に長く従事しているなら別ですが、読み返したときにさほど役に立たない情報です。感想もいりません。
2.日記に感想を書く必要はない
日記に感想を書く必要はありません。
行動した、あるいは起こった「事実」さえ記録として残っていれば、後から自分の行動記録として思い出せます。
感想をひねり出すにはそれなりの「労力」が必要です。すごく疲れます。
それに、人間の感情は常に変化しており、その時楽しかったことでも、後になってみれば辛いことと思うこともあるんです。逆もしかり。
だから、その感情は言語化しなくていい。日記には事実だけ書けば良いんです。それだけで十分効果が出ます。
3.人は忘れる生き物。日記はセルフイメージにも大きく影響する
・あなたが思っている「自分」。それは真実のあなたではないということだ。
人は忘れる生き物なのですぐ忘れます。
おとといの晩ご飯を思い出せませんよね。人は忘れると同時に記録をすり替えたりします。「○○駅前にみそラーメンがおいしい店があったと思ったら違った」なんてことはよく起こります。
一つ一つは小さい出来事かもしれませんが、人はその積み重ねで生きています。だからぼくは、せめて食べたご飯くらいは、誰と会ったかぐらいは日記に残すようにしています。それを読み返すことで記憶のすり替えを訂正して、正しいセルフイメージに戻すことができるんです。
4.「ふつうの人」などいない!
・多くの人は、「自分は平々凡々とした日々を過ごしている」と思っている。だが、それは間違いだ。おもしろくない人生を送っている人など実は一人もいない。人はみな「劇的に」生きているのだ。
・社会環境に流されないためには、日常の普通の生活の豊かさを知ることが必要だ。なぜなら、日常こそがその人をつくっているからである。
みんな普通の人生を歩んでいると思っている。ぼくもそう思っていました。けれども、7年間日記を書き続けていてそれは間違いだったと気づきました。
普通の人生というロールモデルは誰が決めたんでしょうか。ぼくは「普通でいい、なるべく目立たぬように、つつがなく生きていきたい」と思っていました。
けれども、日記を書き続け、さらにそれを読み返すことで「あああ普通の人生ってなんなんだろう?」と考えを改めました。
有名人のように目立つ人ではないことを普通というんでしょうか。ぼくは、なんとなく自分は普通の人生を歩んでいると思っていましたが、日記を書くことで、そして読み返すことで「普通、、、ではないかな」と自分に自信を持つことができました。
誰だって劇的に生きています。ドカンと打ち上げ花火のようなものではありません。変化しているってことです。変化を実感できれば成長を実感することができるんです。
5.マイナスはダメ!プラスの言葉を使え!
何度でもいいますが、日記は読み返すことが重要です。
読み返す都度マイナスの言葉が書いてあったら、そのたび落ち込みます。その積み重ねがセルフイメージの悪化に繋がるので、マイナスは今すぐやめるべきです。
日記なんて、自分のために書いているんですから後から読んで気持ちいいことがいいのは間違いないです。
「反省」もできるなら書かない方が良い。失敗した「事実」だけを書くのはいいけど「感想」はいらないといったとおりです。もし書くとしても「次からはこうする」とプラスの表現で終わるような書き方の方が良い。
表先生は「問い」の数で人生が決まると著書でいっていますが、その「問い」自体は無理して日記に記す必要はないと、ぼくは思います。問いを考えるには、それを言語化する必要があり、それなりに「労力」がいります。
労力が大きくなれば日記が続かなくなってしまいます。ぼく自身は、日記に事実だけ書き記すこと、それを読み返すことさえできれば、日記は大変有意義なものになると思っています。
6.大切なのは文章力ではなく「事実」を具体的に記録すること
・私の日記は「起床○時、睡眠時間○時間、グレープフルーツジュースとタバコで目を覚ます」から始まり、その日の行動を時刻とともに時系列に沿って具体的に書いていくというものだ。
・場所は記憶を呼び出す「カギ」である
はじめにこの一文を見たときは衝撃でした。表先生の日記は、起床時刻、睡眠時間、グレープフルーツジュースを飲んでタバコを吸ったことを、黙々と毎日書いているんです。
同じ事を毎日書くことは一見変化がないようにも思えますが、変化がないこと自体を記録しておくのも立派な記録ということを知ることができました。
日記の具体例
具体例として、ぼくのとある日の日記を公開したいと思います。
20xx0211・・・1000起床。9時間睡眠。朝食はグラノーラ、牛乳。13:00駅前の○○で▲▲(註:ぼくの友人です)に転職の相談。歩いて駅まで行く。ブレンドコーヒー。とにかく時間がなく必死にならないといけないと焦ったのと同時に自分にまだ選択肢があることがわかった。昼は遅いが1500○○駅前吉野家。並、ごぼうサラダ。ドコモショップに寄って携帯の外装換え。待たされすぎ。1700に帰宅。夜はサンマを焼く。焼いた臭すぎて部屋中充満。ネットして2200就寝。
休日の日記です。自分なりに気をつけているのは、
・検索しやすい日付のフォーマットにすること(yyyymmddなど)
・起床時間と睡眠時間を記録すること
・天気は書かない
・食べたものを記録しておくこと
・場所、人は書くこと
・あいまいでいいから時刻を可能な限り記録すること
です。
食べたものは後々自分の健康に影響すると考えているので記録しています。体調が悪くなったときに、自分なりに原因を検証することができるからです。
表先生もいっていますが、場所と人は記録から記憶を取り出すキーになります。
場所と人さえわかれば、その時会話した内容やその時自分は何を思っていたのかを不思議と思い出すことができます。特に場所は映像として頭に残っています。その映像を取り出すことである程度その時の感情を取り出すことができるので、絶対書くべきです。
時刻を記録しておくと役に立つ思いますが、日記として記録し続けるのが結構大変です。特に休日なんかは時間を意識して行動していないですからね。正確な時刻を記録することがストレスになるのであれば、日付さえわかれば、時刻はあいまいに記録していいと思います。
7.日記はテキストファイルで書くこと
ぼくは7年間テキストファイルで日記を書いています。理由は以下の通り。
・書く環境に左右されない
・データが軽い
・検索が容易
日記を書く環境は移ろいやすいです。今はMacBookがメイン機ですが、以前はWindowsを愛用していました。
今後スマートフォンの文字入力インターフェースがキーボード以上に快適になれば、スマートフォンで日記を書くことになるでしょう。7年でパソコン、ネット周りの環境は劇的に変わりました。今後どんなフォーマットが生き残っていくか誰にもわかりません。テキストデータであればそのすべてに臨機応変に対応できて便利です。
データが軽いことは重要です。7年間も日記を書き続けていると超軽いテキストファイルでも600KBくらいになっています。データが軽ければ検索するときも楽ちんです。そんなに複雑な検索しませんしね。
紙に日記を綴ることとの決定的な違いは検索できるかどうかです。「場所」というキーから、その場所にはどれくらいの頻度で行くのか、誰と行くことが多いか、いつ行ったかがすぐにわかります。日付、場所、これだけのキーがあれば日記は活用できます。
8.1年に2度以上、印刷して棚卸する
日記は読み返すことが重要です。勝手に記憶で作られているセルフイメージを、日記の記録を元に書き替えます。それは頻繁ではなくても良いとは思いますがぼくは1年に2回くらい、気が向いたときに読み返しています。
読み返すときには、パソコンの画面で見るよりも、あえて印刷して紙で読んでいます。これは気持ちの問題かと思いますが、紙にすることで、書いてあることをスルーしないというか、そういう効果があると思うんです。
普段インターネットで文章を読んでいると、知らず知らずのうちに「読まなくてもわかること」を脳が選別していることに気がつくことがあります。
歳を取ってある程度知識がついてくると、読み込むことをスルーして、知らないことだけインプットするようになってきていると思うんです。
画面で日記を読み込むとそれが起きる。特に日記では、行動は基本的にルーチンになることが多いですのでスルー率が高まります。紙にすることでスルーをなくしてしっかり読み込むことを意識しています。
まとめ
ブログを書いていると、考えを文章に落とし込む力は鍛えられると実感しています。
ただ、ブログは毎日の記録向きではないですね。これまで述べてきた、ぼくの日記の活用法とは役割が違うと思います。
日記はブログと違い、人に見せるものではありませんし、事実を淡々と文章に落とし込むだけなのでそんなに手間もかかりません。また、ブログというフォーマット自体は今後いつまで続くかわかりません。ブログにはブログ、日記には日記のメリットがあります。
今後は日記を続けつつ、考え方をブログに落とし込む、そういった感じの活用になりそうです。
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ご紹介した日記の魔力も対象ですので是非読んで下さい。