ちょっと前の話題書「DIE WITH ZERO人生が豊かになりすぎる究極のルール」、読みました。
趣旨としては、老後のためにお金を貯め込みすぎるのは良くない、良いお金が使い方ができる時期はだいたい決まっている、機会損失を意識しろ、ということと思います。
この辺は、正直、様々なマネー本にすでに書かれていることですが、新たな気づきもありました。
私にとって非常に学びが多かったので、響いたポイントを残してみます。
思い出は配当を出す、それは複利で増えるということ
「人生の最後に残るのは思い出」という考えは、私たちが老後について一般的に耳にする考えとは正反対である。私たちは、「老後に向けて貯蓄しよう」といったメッセージを常に耳にしている。子どもの頃から「いざというときのためにお小遣いを貯めておきましょう」と聞かされて育ち、大人になっても同じことを言われ続ける
出典:ビル・パーキンス. DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール
記憶の配当は、とても強力で価値がある。IT企業もそれをうまく活用している。フェイスブックやグーグルフォトを使っていると、「3年前の今日、こんなことがありました」というメッセージと共に、当時の写真が表示されることがある。ユーザーは懐かしい気持ちになり、その写真に写っている誰かに連絡したくなる。そして、このアプリをますます使いたいと思うようになる。
(中略)
特に、経験の思い出を誰かと分かち合うときがそうだ。自分が経験したことを、誰かに話す。その経験をネタにして笑い合い、絆を深め、アドバイスする。すると、そのこと自体が経験になる。あるビジネスが別のビジネスを生むのと同じだ。良い経験はまわりに伝染する。自分が思っている以上の、ポジティブな連鎖反応が起こる。1足す1が2以上になる。だからこそ、私たちは経験に投資すべきなのだ。
出典:ビル・パーキンス. DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール
「思い出には配当が出る。そしてそれは複利で増える」という観点が新鮮でした。複利というのは、投資の世界ではよく出てくる概念ですね。
この章では、父親が大学時代にフットボールをしていたころの写真をピックアップして保存したiPadをプレゼントした筆者のエピソードが記されています。このことで、父親に非常に喜ばれたエピソードが書かれていますが、そこには
「人は誰でも、常に思い出を通じて人生の出来事を再体験できる」とあります。
この表現に妙に合点がいったんですよね。私自身で言えば、昔住んでいた街に出かけたりしています。思い出の再体験、そういうことかと思います。
今は幸いにしてビジュアル面でも簡単に思い出を記憶しておけます。Facebook、Googleフォトの話はまさにそうで、ついつい通知をタップしてカメラロールに見入ってしまう瞬間がありますね。
新型ウイルスの蔓延で、知らず知らずのうちに、出不精になっている自分がいます。
もちろん、外に出ることだけが楽しみを作る手段ではありませんが、なんていうか、いろんな面で感度が落ちている気がするんですよね。ここ2年くらい。
思い出というと随分チープに聞こえてしまいますが、書いてあることは良くわかります。
この本から得て、これから実施していきたいことをまとめます。3つです。
- 日々の記録
- 振り返り
- 経験の価値を信じる
複利効果をを最大化するために実践すべきこと
1.できる限り日々を記録する
人生は経験の合計だ。あなたが誰であるかは、毎日、毎週、毎月、毎年、さらには一生に一度の経験の合計によって決まる。最後に振り返ったとき、その合計された経験の豊かさが、どれだけ充実した人生を送ったかを測る物差しになる。
ビル・パーキンス. DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール
死ぬ瞬間、カメラロールを見ている余裕があるかどうかはわかりません。
が、その瞬間瞬間をどのように考えて、どのような経験をしたかということを振り返る時間は大事にできればと思っています。
私はこれまで「日記を書くこと」で、日々の記録をし、どう活用していくかということは考え続けてきました。
ただ、テキストだけだと結構振り返りしづらいんですよね。そのときの空気感というか、そういうのを残すにはやはり写真かなと感じます。
ここ数年、YouTubeでvlogが流行っていますが、あれを商用目的でなく、後から振り返るときに使えるということを考えたとき、使えるなあと感じています。手間なのでやりませんけど。
テキストベースで記録を残しておくと、ワードマイニング(検索)がやりやすいんです。キーワードを打ち込むだけで、そのキーワードを記した時期、回数なんかがすぐに出ますからね。習慣を振り返るのにも使えます。
まずは、日記を続けること、そしてできる限り写真などのコンテンツも残していくようにしていきます。
2.そして振り返る
複利の効果を高めるには振り返る時間を、どこかに持つことが必要に思います。
これは、年末年始などまとまった時間にやっていきます。
3.経験の価値を信じる
これは、お金が理由でやりたいことを諦めない、ということです。
もちろん、価値のある経験すべてにお金がかかるわけではないと筆者も断りを入れていますが、価値のある経験を得るには概してお金がかかるということも書かれています。
ここも肝に銘じていきます。
まとめ
正直、書きたいことはもっとありますが、ポイントを絞りました。
多くの人が本書を読んで気にするのは、お金の使い方なのかなと思います。
ただ、そのあたりは他に様々な書籍で言い尽くされていると私は思っているので、経験にお金を使った後の出口戦略的な観点でどうするのか、ということを考えて読んでいました。
何かの参考になれば幸いです。