銀行に就職したんだけれど同期の連中が優秀そうで超不安
学歴フィルターみたいな差別はあるんだろうか
役員とか支店長は男性ばっかり。
最近は「女性活躍社会」とか言っているけど、今後銀行の男女差別はなくなっていくの?
せっかく銀行で成果を上げるためにがんばっても、能力以外のことで評価されるのって超不本意ですよね。 今回は元銀行員の私が、能力以外のことで今後も銀行員は評価されるかどうか、ということについてまとめました。
この記事でわかること:
- 銀行の学歴フィルターの実態がわかる
- 女性でも銀行で活躍できる?元銀行員がリアルな状況をお伝えします
銀行に学歴フィルターはあるのか?
結論:銀行に学歴フィルターはある。しかし、入行すれば関係ない
残念ながら銀行には学歴フィルターがあると思います。私が勤めていた銀行でも、特定の大学出身の採用人数は多かったです。
ただし、「高学歴のほうが採用に有利だ」という話ではないんです。私が考える銀行の学歴フィルターとは、「大学ごとに採用の人数を決めている」ということなんです。
つまり、東京大学○○人、京都大学○○人、大阪大学○○人、立命館大学○○人、同志社大学○○人、早稲田大学○○人・・・といった具合に、予め大学ごとに採用する人数がある程度決められているということなんです。
もちろん、地方銀行や信用金庫など地元出身者が多いような金融機関の場合は、地元の国公立大や有力私立大学の枠が多めでしょうし、高卒生の枠もあることでしょう。
銀行の人事部は、出身大学別に多様な人材を確保しようとしています。もちろん人材の多様性を確保することも目的の1つですが、特定の大学出身者を多く採用することで、銀行役員からの反発が起きるため慎重なんです。
特に金融再編で大きくなった銀行では旧出身行で行内ポジションが決めることがよくあります。出自が大事なんです。それと同様に、役員の出身大学からどれくらい新卒を採用するか?ということも政治的に決められており、極端に特定の大学に片寄ることがないのです。
以上をまとめると、「高学歴だから採用に有利ということはない」ということです。ただし、銀行によってはある程度大目に取っている大学もあるかもしれませんので、就職したい銀行に最近入行した先輩を捕まえて、事情を聞いておくのもよいかもしれません。
特におすすめなのは、行内紙を入手することです。新入行員のプロフィールが載っていたりするので、そういうところからも情報を入手することが可能です。
女性でも銀行で活躍できる?
結論:むしろ女性のほうが活躍します
昔の銀行は男女で行内での役割が違っていました。男は外で営業して、女はしっかり支店でミスのない事務手続を行う・・・こういう時代だったと思います。
しかし、その流れは確実になくなります。現金が決済手段として急速に地位を失いつつあります。銀行支店はお金を取り扱う場、という役割が今後薄くなっていきます。大手銀行では、駅前の一等地から支店を撤退する動きがあります。外回りが中心になれば、地価の高いエリアに支店を構える意味がなくなりますからね。
私が銀行にいたころからすでに女性だから内勤、というイメージはすでになく、男女関係なく外回りして稼いでこいという時代でしたからね。もはやそういった男女での役割分担の考えはいくら保守的な銀行といえど化石化していることでしょう。
営業回りは女性行員のほうが有利です。保険外交員に優秀な女性が多いのと同様に、営業という職種自体、女性のほうが優秀な人が多いように思っています。きめ細やかで安心できる対応をする人が多い印象です。
これからも銀行が重視するのは、金が余っている高齢者の資産を投資資産にシフトさせることでしょうから、ここから数字が採れる人材はこれからますます銀行で重宝されます。
人事部の立場としては、課長、部長、役員と昇格させるには相応の理由が必要です。昇格させる理由として最有力なのは営業実績ですから、必然的に営業成績が上げられた女性職員は昇格していくことでしょう。優秀な女性は、これからますます経営に参画していくことが増えていきます。
ここまで述べたことは、最近の日本の大企業で当たり前に起きてきていたことで、銀行でも例外ではないということです。低金利が続きジリ貧の銀行業界は、これまでの人事システムはもはや維持できなくなり、少しずつですが間違いなく他業種と同じ人事慣行になっていくと思われます。
従って、「女性だから」という理由で銀行内で差別される、ということは心配する必要はないと考えています。数字が残せる女性が増えてきている以上、結婚や子育てなどのライフイベントにも配慮される動きも加速してきている印象です。
学歴や性差別どころではない別の問題
銀行でも昔は学歴で出世のスピードが変わったり、男女で与えられる仕事が異なる向きもあったかもしれませんが現在はそういった差別はほとんどありません。
むしろ成果主義が徹底されてきており、毎日胃がキリキリするような思いで働いている人が増えているように思います。成果が上げられない人には働きづらくなっているんですね。
学歴フィルターとか、それどころではないんです。昔から銀行員はうつ病と診断される人が多かったですが、構造不況に陥っている今、銀行員の多くは不安定なメンタルで仕事をこなしているような状況です。
辞めたい銀行員が今すぐすべきこと
辞めたいと思ってすぐに辞められるのならば、苦労しないですよね。辞めたいけど、考えて考えて・・・でも、一歩を踏み出せない、、、もしかしたらそんな状況にあるかもしれません。
そのためには、まず、
「実際に他の企業で働くイメージを少しでも持つ」
ことが大事です。
要するに、今の職場に考えを固着しすぎないことです。
まず、気持ちを楽にしましょう!
私も銀行を辞めたくて仕方なかったのですけれど、グチグチと言いながら10年も務めてしまった人間なので、よく気持ちがわかるんです。
だからこそ、言えます。今、この瞬間に、辞めて前に進みたいと気づいたときにこそ、自分の選択肢を広げる思考を持って欲しいんです。そうしないと、今までと同じように「ただ辞めたい・・・」の繰り返しになってしまいます。
選択肢を広げる方法として、たとえば転職支援サイトでは、自分の「市場価値」が明確になります。私も銀行現職のときは、そのスキルがどう役に立つか分からなかったですれど、転職サイトに登録してみると、様々な業種の企業からオファーを受けることになり、自分が生かせる職場がイメージできるようになります。
銀行時代に思いもよらなかった経験が他社で評価されることがあります。
私は現在銀行以外の業種で仕事をしていますが、
銀行の環境は酷かったとはいえ、
そのスキルは銀行以外でも役立つものが多いです。
自分が思ってもみなかった銀行スキルが他社で役に立つことがある、
と書きましたがこれは職務経歴書として落とし込むことで、
初めて意識されることです。
他社からのオファーもあり求められるスキルが明確化されれば、
たとえ銀行から転職しなくとも、そのスキルを銀行で研くために
意識的になれるし、なによりモヤモヤしなくて済みます。
次に何をすべきか明確でないからモヤモヤするんです。
銀行員を辞めたいのは転機と捉える
銀行を辞めたい理由、それでもとどまる理由、様々考えがあると思います。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
かなり長文でしたが少しでも前向きになるお手伝いができたのなら幸いです。
何もしなくてもまた明日がやってくれば銀行に出勤することと思います。お局さんにまたいびられるかもしれません。新入行員であれば、ミスが続いてまた泣いてしまうかも。そういう気持ちで、明日からも銀行に通うのはつらいですよね。
私はこの繰り返しで10年を迎えてしまいました。
「3年働けばこのモヤモヤは消えるのかな」
と思い続けて3年働いたころには、
「5年働けばこのモヤモヤは消えるのかな」
と先延ばしにしていて、気づけば10年経っていたのです。
私は10年間銀行に勤めたことなんかより、
10年間モヤモヤしながら生きていたことのほうが
よほどもったいないと後悔しています。
現在、幸せに働けている分だけ、よりそれを強く感じるのですが、
その原因は以下のようなものです。
- 辞めるには次を決めてからでないとと思い込んでいたこと
- 銀行員は潰しが効かないと思い込んでいたこと
- 仕事への価値観の軸が新卒のままになっていて、転職を思い浮かべてもそれが足かせになっていたこと
でも、転職して分かったのは
- 仕事を辞めてから転職しても良いこと
- 転職市場に自分を当てはめてみて、意外と銀行員は潰しが効くということ
- 最初は面倒だけど自己理解が進めば、モヤモヤせずに生活できるということ
- あまり恐れずに日々を過ごして良かったんだ、ということ
です。
小さな一歩でも、
ほんの少しでも変えれば大きく変わる可能性があります。
その一歩の支えになれたのなら幸いです。
少しでも転職が気になったら、まずは「情報サイト」に登録しましょう。様々な企業の口コミから次の職場で働く自分をイメージしましょう。
こちらのページでは、一つの例を紹介しています。よろしければご覧ください。
銀行を辞められないのなら、転職代行サービスを使うのも手ですね。