GPIFの年金運用状況 6四半期ぶりの赤字、記者会見のまとめ

年金積立金管理運用独立行政法人(以下「GPIF」という。我が国の公的年金の運用を行う独立行政法人)の第二四半期(2Q)の運用結果の記者会見がありました。

 

公的年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が30日発表した2015年7~9月期の運用実績は、7兆8899億円の赤字だった。期間収益率はマイナス5.59%(4~6月期はプラス1.92%)となり、14年1~3月期以来、6四半期ぶりのマイナス運用となった。

(引用元:日本経済新聞社)

www.nikkei.com

 

中国経済減速懸念や米国の利上げ決定の不透明感等が要因で2Q(7月〜9月)は5.59%の赤字だったんですね。

これを受けて、インターネット上のニュースやテレビ報道では、ちょっと早急すぎると思いますが、GPIFのポートフォリオを再度見直しする必要があるとの議論もあるようです。(GPIFは昨年10月に資産配分の見直しを行い、債券中心から株式割合を増加したポートフォリオに変更しています)

私個人としては、3ヶ月という超短期での運用結果発表に一喜一憂する必要はないと感じますが、なかなか世間一般での「投資運用」というものへの理解が進んでいないと感じてしまいました。

 

説明の様子はYouTubeで見ることができる

 

f:id:a-style:20151201003820j:plain

(引用元:年金積立金管理運用独立行政法人Webサイト/平成27年度第2四半期運用状況[PDF:718KB]

 

確かに27年度4-9月の下落が目立ちます。

マスコミにマイナス運用だけを強調されるのを見越してか分かりませんが、会見当日にYouTubeに特設サイトが開設されていました。実際の会見や質疑応答の様子を見ることができます。

www.youtube.com

 

説明を要約すると

・2Qはマイナスだったけれども平成13年度運用からのトータルは年率2.79%の収益率。

・10月からは各種ベンチマーク(国内海外の株式、債券)は回復している。

・資産割合は基本ポートフォリオの範囲内。(注:GPIFは都度リバランスを行うことは手数料がかかるのでしておらず乖離許容幅内での運用を行っている)

そして、ハイ・イールド債(格付BBB以下の投資リスクが高い債券)の組み入れについても多くの時間を割いて説明していました。

・欧米ではハイ・イールド債の組み込みは一般的。

・格付は合併等一時的な要因で左右されやすい。例えば日本(社債)であればソフトバンクやソニー等の会社も含まれているし、海外であればノキア、テレコムイタリアも含まれている。

・ハイ・イールド債の9割以上は格付B以上でありデフォルト(債務不履行)率は1%未満である。

・他の資産クラスと逆の動きをすることが考えられるので分散投資先として有効。

・ギリシャ国債はポートフォリオに含まれていない。

ハイ・イールド債の説明が会見時間の半分くらい占めています。アクティブ運用比率が外国債券が高いようなのでそういう説明をしているんですかね。

f:id:a-style:20151201004629j:plain

(引用元:年金積立金管理運用独立行政法人Webサイト、グラフは平成27年3月現在のもの)

一般個人投資家である私はハイ・イールド債は、かなりリスクが高いように感じてしまいます。こうしてグラフでみると外国債券クラスに占めるアクティブ運用比率高いですね。

 

いずれにしても一喜一憂することではない

年金の運用は当然ながら長期投資が前提となっており、3ヶ月の超短期の運用成果で一喜一憂する必要は全くないと思います。

ただ、総資産のグラフをみて分かるとおり運用額は年々超巨額となっており運用成果は目立ちます。また株式クラスの投資割合が高い以上、債券クラス中心の運用に比べれば短期運用成果のブレ幅は大きくなることから、そのたびに赤字ということだけが今後も大きく報道されそうです。

 

※投資意見については私の個人的な見解です。投資判断は自己責任でお願いします。 

 

おすすめエントリーです↓

 

 

 

www.ryuno.net

 

スポンサーリンク