銀行辞めたいけれど、銀行の上司や支店長、同僚や同期入行の連中だったり大学の同級生やサークルの後輩に逃げだと思われそうで踏ん切りがつかない。けど、もう限界。また明日から銀行の通用口に向かう足取りを考えただけでも憂鬱。
これまで高校の部活や大学のサークル、習い事からだって1度だって逃げたことはない。ただ、銀行で働くのは辛すぎる。今すぐ逃げたいけれど、これって周りから白い目でみられないか、心配。
銀行って優秀な人が多いです。そういう優秀な人に限って、嫌なことから逃げたりせず真っ向勝負して人生を切り開いてきた人が多いです。
銀行を辞められない人は、人生の損切りができず、もがき苦しんでいたりします。銀行員の囚われがちな思考やメンタルを少しでも和らげたいと思い、元銀行員の私が、銀行からの転職を逃げと捉える必要がない理由を書きました。
この記事でわかること:
- 銀行員の転職は逃げではなくむしろ攻め
- 銀行から転職した元銀行員の私の事例
銀行からの転職は逃げではなくむしろ「攻め」である理由
理由①:自分が納得した生き方ができる
銀行から転職して早数年が経過しますが、未だに銀行から転職したことは正しい選択だったと断言できます。
銀行から転職することで自分に自信がつきますし、これから今の職場で何かあったとしても、しなやかに対応できるだろうな、という穏やかなメンタルで日々生活しています。
ですから、銀行員時代と比べてストレスが激減しました。
私はどちらかというと、高校、大学までは大きな失敗を経験することなく入行したほうなので、入行2〜3年くらいは本当に苦しい思いをしました。
思い描いていた社会人生活とは異なり、毎日が憂鬱でした。本来休みのはずである土曜でさえ「自宅に居ながらにして家に帰りたい」という謎の発言をしていたくらいですからね。
それでもまず3年は銀行を続けました。
「ここまで頑張ったんだから、今辞めてしまったら逃げたことになる」と思っていたのです。それから更に10年勤めましたが、ストレスの度合いは一向によくなることはありませんでした。
「銀行を辞めずに、逃げない」と思っていましたが、いつの間にか
「決断を先延ばしにして逃げている」
状況にすり替わっていたんですね。
もし記事を読んでいるあなたも同じ状況ならば、そのマインドセットを変える必要があります。自分で自分の人生をコントロールしている実感こそ、ストレスを軽減する大きな一歩です。
理由②:転職することで自分に自信がつく
自分を本当に必要としてくれている職場で働くことができることで、自分に自信がつきます。
銀行の仕事はマニュアル化されており、あなたがいなくとも銀行業務は回っていきます。どんなに優秀な人でも、マニュアル化されている銀行では能力を発揮できないことは、よくあることです。自分なりに仕事をアレンジできないため、優秀な人であるほど、銀行には向いていないことが多いですね。
前述した、納得感のある生き方をすべき、ということにも繋がっていきますが、自己肯定感って本当に大事です。なぜか銀行員は他人の自己肯定感を下げるのに一生懸命ですから、そういった価値観からは離れたほうが、あなたの人生に対する満足感は間違いなく高まります。
理由③:自由な時間が増える
あなたが銀行に費やしている時間はどれくらいでしょうか。
これは銀行に勤務している時間だけではありません。銀行から仕事を終えて、電車で帰宅して遅い夕飯を食べているときでも、手持ちの仕事のことが気になったり、上司や言うことを聞かない部下に対して気になったりしていませんか。
寝る前も、「支店長に○○を報告したらなんて言われるだろう」とか、などという心配事を抱え込んで睡眠時間が削られてしまっているかもしれません。
銀行員は土日だって気が休まりません。
若いうちは銀行業務検定など、どうでもいい資格試験の勉強をしなければなりませんし、役付きになればゴルフ接待も増えます。
支店長になったって役員との付き合いも多いです。銀行員は、仕事を辞めるまで気が休まる時間がないのです。
結局、銀行の場合は、銀行のために人生の時間をつぎ込んでいる時間が長すぎなんです。仕事以外でも人間関係に気を遣う時間が本当に多いです。
転職をすれば、もちろん職種にもよりますが、ほとんどの場合、銀行よりも仕事の時間は減りますね。自分の時間をコントロールすることは逃げでもなんでもないです。
大事なのは「逃げ」というマッチョな先入観を変えること
そもそもなぜ銀行から転職することを逃げだと思うのでしょうか。それは、中学・高校時代からの教育の積み重ねと、銀行の価値観に支配されているからと考えます。
学校現場では、全体主義がはびこっています。
他人と違うことをしてはならないという同調圧力のなかで我々日本人は育ってきています。「転職という他人と違う行動を取ること」に抵抗があるのは、学校教育のせいもあるのです。
銀行に入ってからだってそうです。銀行を辞める人のことは悪く言われますし、
「あいつは銀行でダメなんだから他社ではやっていけない」
という謎ロジックで、そこにいない人のことを責めたりします。学生時代の同調圧力の延長ですね。
しかし、「銀行でダメ→他社でもダメ」というのは論理が破綻しており、感情論でしかないのは冷静に考えれば分かることです。
他人のいうことに、銀行の同調圧力に、中学・高校時代からのメンタリティに、みんな支配されているんです。
自分の納得した生き方をする、ということはそういった価値観から距離を置くことです。今の苦しい状況から脱するには、まずそういった価値観から離れることが大切です。
納得感のある人生を取り戻すため今すぐすべきこと
でも、辞めたいと思ってすぐに辞められるのならば、苦労しないですよね。辞めたいけど、考えて考えて・・・でも、一歩を踏み出せない、、、もしかしたらそんな状況にあるかもしれません。
そのためには、まず、
「実際に他の企業で働くイメージを少しでも持つ」
ことが大事です。
小さな一歩ですが、少しでも踏み出しましょう。
要するに、今の職場に考えを固着しすぎないことです。
まず、気持ちを楽にしましょう!
私も銀行を辞めたくて仕方なかったのですけれど、グチグチと言いながら10年も務めてしまった人間なので、よく気持ちがわかるんです。
だからこそ、言えます。今、この瞬間に、辞めて前に進みたいと気づいたときにこそ、自分の選択肢を広げる思考を持って欲しいんです。
そうしないと、今までと同じように
「ただ辞めたい・・・」の繰り返しになってしまいます。
選択肢を広げる方法として、たとえば転職支援サイトでは、自分の「市場価値」が明確になります。
私も銀行現職のときは、そのスキルがどう役に立つか分からなかったですれど、転職サイトに登録してみると、様々な業種の企業からオファーを受けることになり、自分が生かせる職場がイメージできるようになります。
銀行時代に思いもよらなかった経験が他社で評価されることがあります。
私は現在銀行以外の業種で仕事をしていますが、銀行の環境は酷かったとはいえ、そのスキルは銀行以外でも役立つものが多いです。
求められるスキルが明確化されれば、
たとえ銀行から転職しない選択肢を選んだとしても、銀行でスキルを研くために意識的になれるし、なによりモヤモヤしなくて済みます。
次に何をすべきか明確でないからモヤモヤするんです。
銀行員を辞めたいのは転機と捉える
銀行を辞めたい理由、それでもとどまる理由、様々考えがあると思います。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
今日、何もしなくてもまた明日がやってくれば銀行に出勤することと思います。
私はこの繰り返しで10年を迎えてしまいました。
「3年働けばこのモヤモヤは消えるのかな」
と思い続けて3年働いたころには、
「5年働けばこのモヤモヤは消えるのかな」
と先延ばしにしていて、気づけば10年経っていたのです。
私は10年間銀行に勤めたことなんかより、
10年間モヤモヤしながら生きていたことのほうがよほどもったいないと後悔しています。
現在、幸せに働けている分だけ、よりそれを強く感じるのですが、
その原因は以下のようなものです。
- 辞めるには次を決めてからでないとと思い込んでいたこと
- 銀行員は潰しが効かないと思い込んでいたこと
- 仕事への価値観の軸が新卒のままになっていて、転職を思い浮かべてもそれが足かせになっていたこと
でも、転職して分かったのは
- 転職市場に自分を当てはめてみて、意外と銀行員は潰しが効くということ
- 最初は面倒だけど自己理解が進めば、モヤモヤせずに生活できるということ
- あまり恐れずに日々を過ごして良かったんだ、ということ
です。
小さな一歩でも、
ほんの少しでも変えれば大きく変わる可能性があります。
その一歩の支えになれたのなら幸いです。
少しでも転職が気になったら、まずは「情報サイト」に登録しましょう。様々な企業の口コミから次の職場で働く自分をイメージしましょう。
こちらのページで具体的なステップを説明しています。