せっかく地元が好きだから、地元の銀行に就職したのに転勤が多くてウンザリ。
銀行に就職しなきゃ良かった
地元で働きたいから銀行に就職したいけど、
実際はどうなの?
この記事でわかること:
- 銀行員の転勤の実態がわかる
- どうしても転勤したくないときにすべきこと
元銀行員の私が、銀行の転勤実態を語ります。
銀行は転勤が多い!地元で働き続けるベストな方法
結論:銀行は転勤が多いものと割り切るべき。一般職でも例外ではない。
全国転勤があるメガバンクなどの大手銀行は除いて、地方銀行や信用金庫に就職を希望する多くの人は「転勤がなさそう」という理由を志望理由の一つに挙げています。
しかし、現実には他業種と比べても銀行員の転勤は特に頻繁です。地方銀行や信用金庫でもおおむね2〜3年で転勤があります。
理由としては
- 顧客との癒着防止などの不正行為を抑制するため
- 特に役付きポストを回転させるため
などが挙げられます。
癒着防止は、例えば融資金の一部を定期預金に回したりして預金残高と融資残高を不正に水増しする歩積み預金や、スルガ銀行がやっていたような預金通帳コピーの改ざんなどですね。
長年同じ職に留まると取引先との関係が深くなりすぎて、不正行為に手を染めてしまう銀行員は多いです。それを物理的に絶とうというのが、銀行のやり方です。また、こっそりお金を盗んだりすることも、悪知恵が働けば不可能ではないでしょう。
また、ポストを回転させるためという理由もあります。本部付を除いて銀行の支店長は特に転勤が早いですね。1年半〜2年くらいのイメージです。上の人が動けば、末端の行員も当然動きますから、全体として銀行の新陳代謝は良いわけです。
感覚としては優秀な人ほど、早く転勤しますね。数字上げられる人を支店長は欲しがりますから、できる人はまさにラットレースです。転勤に関しては、仕事ができる人ほど思い通りにいかず、歯がゆい思いをしていることと思います。
銀行員の転勤のパターン、周期、頻度
ひとことでいうと、
- 本部部長クラス、支店長〜副支店長クラスは1.5〜2年おきくらい
- 課長〜主任クラスやそれ以下は3年おきくらい
- 住宅を購入したなど、プライベートに動きがあった場合、すぐ転勤
偉い人の転勤が早いことは、前述しています。課長以下のポストや若手でも3〜4年くらいが普通ですね。5年以上支店勤務となると金融庁から目をつけられるらしいため、5年同じ支店にいることはほぼありません。ちなみに、本店勤務だと職人のような人はずっと同じ職に貼り付けられることもあるようです。
「家を買うと飛ばされる」はありがちなパターンですね。
住宅ローンを組むと、自行ローンや住宅ローン減税の申請で人事部にバレますから、まず転勤を覚悟しなければなりません。住宅を買う時は、だいたい子どもが小さく大事なライフイベントが重なる時期ですから、そんなときに、家を買ったくらいで転勤させられるのは辛いですよね。
どうしても転勤したくない場合に考えるべきこと
一度きりの人生です。銀行の都合で住居が制限されるのは、正直我慢できないという人もいると思います。私も銀行員時代、転居を伴う転勤を経験したのは1度や2度なんてもんではありません。
断言しますが、転勤のない銀行員なんてあり得ません。
低金利の昨今、少しでも利益を増やしたい銀行経営者は外回りの営業要員をとにかく欲している状況です。一般職、パート、スタッフ職、エリア限定職といった雇用形態であっても「銀行を続けたければ、今の窓口勤務から、外回り営業に配置転換して投資信託や保険を売ってこい!」と怒号が飛び交っていることでしょう。
今はそこまでではなくとも、銀行の収益基盤はジリ貧ですから、いずれそうなります。
転勤を回避したいあなたが今すぐすべきこと
でも辞めたいと思ってすぐに辞められるのならば、苦労しないですよね。辞めたいけど、考えて考えて・・・でも、一歩を踏み出せない、、、もしかしたらそんな状況にあるかもしれません。
そのためには、まず、
「実際に他の企業で働くイメージを少しでも持つ」
ことが大事です。
要するに、今の職場に考えを固着しすぎないことです。
まず、気持ちを楽にしましょう!
私も銀行を辞めたくて仕方なかったのですけれど、グチグチと言いながら10年も務めてしまった人間なので、よく気持ちがわかるんです。
だからこそ、言えます。今、この瞬間に、辞めて前に進みたいと気づいたときにこそ、自分の選択肢を広げる思考を持って欲しいんです。そうしないと、今までと同じように「ただ辞めたい・・・」の繰り返しになってしまいます。
選択肢を広げる方法として、たとえば転職支援サイトでは、自分の「市場価値」が明確になります。私も銀行現職のときは、そのスキルがどう役に立つか分からなかったですれど、転職サイトに登録してみると、様々な業種の企業からオファーを受けることになり、自分が生かせる職場がイメージできるようになります。
銀行時代に思いもよらなかった経験が他社で評価されることがあります。
私は現在銀行以外の業種で仕事をしていますが、
銀行の環境は酷かったとはいえ、
そのスキルは銀行以外でも役立つものが多いです。
自分が思ってもみなかった銀行スキルが他社で役に立つことがある、
と書きましたがこれは職務経歴書として落とし込むことで、
初めて意識されることです。
他社からのオファーもあり求められるスキルが明確化されれば、
たとえ銀行から転職しなくとも、そのスキルを銀行で研くために
意識的になれるし、なによりモヤモヤしなくて済みます。
次に何をすべきか明確でないからモヤモヤするんです。
銀行員を辞めたいのは転機と捉える
銀行を辞めたい理由、それでもとどまる理由、様々考えがあると思います。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
かなり長文でしたが少しでも前向きになるお手伝いができたのなら幸いです。
何もしなくてもまた明日がやってくれば銀行に出勤することと思います。何も行動しなければ、またモヤモヤを抱えた1日を過ごすことになるでしょう。そういう気持ちで、明日からも銀行に通うのはつらいですよね。
私はこの繰り返しで10年を迎えてしまいました。
「3年働けばこのモヤモヤは消えるのかな」
と思い続けて3年働いたころには、
「5年働けばこのモヤモヤは消えるのかな」
と先延ばしにしていて、気づけば10年経っていたのです。
私は10年間銀行に勤めたことなんかより、
10年間モヤモヤしながら生きていたことのほうが
よほどもったいないと後悔しています。
現在、幸せに働けている分だけ、よりそれを強く感じるのですが、
その原因は以下のようなものです。
- 辞めるには次を決めてからでないとと思い込んでいたこと
- 銀行員は潰しが効かないと思い込んでいたこと
- 仕事への価値観の軸が新卒のままになっていて、転職を思い浮かべてもそれが足かせになっていたこと
でも、転職して分かったのは
- 仕事を辞めてから転職しても良いこと
- 転職市場に自分を当てはめてみて、意外と銀行員は潰しが効くということ
- 最初は面倒だけど自己理解が進めば、モヤモヤせずに生活できるということ
- あまり恐れずに日々を過ごして良かったんだ、ということ
です。
小さな一歩でも、
ほんの少しでも変えれば大きく変わる可能性があります。
その一歩の支えになれたのなら幸いです。
少しでも転職が気になったら、まずは「情報サイト」に登録しましょう。
こちらのページでは、一つの例を紹介しています。よろしければご覧ください。